
今日は我が家の中2の娘作成の岩みたいな手作りクッキーと、高2の息子のチョコをもらったすぐ返す「香典返し」作戦の話です。
今年のバレンタインは、正直すっかり忘れていた。
体調が不安定で、それどころじゃない。イベントよりも「今日を無事に終える」が最優先な日々だった。
しかも今年は土曜日。職場もどこか静かで、積極的にバレンタインをやっている人は少なかった。
そんな中、新採用の頃からかわいがっている4年目の女の子が、嬉しそうにチョコを持ってきてくれた。
「いつもお世話になっております!」

その一言が、なんだか胸に沁みた。
ああ、こういうの、いいなぁ。
一方、我が家。
3週間ほど前から中2のお豆ちゃんがそわそわし始めた。
「部活の子とかぶらないやつ作る!」と、突然の覚醒。これまでそんなにお菓子作りをしてきたわけでもないのに、なぜかプロジェクト始動。
気づけば、冷蔵庫はチョコとバターに占拠されていた。量の加減がわからないところが、いかにもお豆ちゃんらしい。
私は体調が万全でなく、相談役はもっぱら夫。それがよかったのかどうなのか、バレンタイン前々日からクッキー作り開始。なぜか小4次郎も参戦した。
完成したクッキーは、なんというか……巨大な岩。

味は悪くない。
でも、見た目は岩。
そして本番。土曜授業に、張り切って岩クッキーを持って登校した。
帰宅後、「どうだった?」と聞くと、なんだか様子が違う。
「友達はかわいい袋に入れてきてた……」
「何に入れて持っていったの?」
「コピー用紙に絵を描いた」
さすが、お豆ちゃん。斜め上をいく発想である。
いや、相談されたらアドバイスできたかもしれない。ちゃんと確認してあげればよかったのかも。
……と、母の反省会も始まる。
でも、まあ。これも経験。
思い出したのは、昔のピアノのクリスマス会。みんなドレス姿の中、セーターにジーンズで参加し、泣きそうになって帰ってきたことがあった。あのときも私は体調が悪く、夫に丸投げしていた。
母親にしか気づけない視点って、やっぱりあるんだよなぁ。
そんなことを思いながら、その日の食卓では高2太郎と小4次郎の会話が炸裂していた。テーマは「バレンタインでもらったときの対応」。
太郎
「告白されたら絶対ふざけて返事するなよ。まじでキショいからな!」
次郎
「うん……」
太郎
「俺はな、もらったらその場で準備してたチョコのお菓子を、その子とのエピソードを語りながら返した。めっちゃ好評だった!」
……。
もらった先から即返す。

香典返しかい!!!!
ホワイトデー、1か月後やで?知らんのか?
そんな太郎。普段は土曜の高校自習に一度も行かないのに、バレンタインだけはなぜか参加していた。本命狙いか、と母の勘ぐりは止まらない。
そして次郎はというと、「〇〇ちゃんと交換する約束してる!」と大忙し。みんなそれぞれに、それぞれの青春がある。
体調に翻弄され、反省会もしたけれど。
チョコとバターでいっぱいの冷蔵庫も、岩みたいなクッキーも、コピー用紙のラッピングも、香典返しのような即返しも。
全部まとめて、今年のバレンタイン。
なんだかんだで、みんな充実している。
青春って、眩しいなぁ。
私は今日も、少し離れたところからそれを眺めている。
それもまた、悪くない。



