「あの夏、私は本当に怖い思いをした――でも、その経験が私を先生にしてくれた。」
中学生の夏、私はもうすぐ終わる長い休み。もうすぐ二学期が始まると思っていた矢先でした。
制限のある生活でも、やりたいことは我慢せず楽しんでいたし、部活や勉強もそこそこ頑張れていました。でも、その日だけは、楽しさとはほど遠い出来事が待っていたのです。
隣に住む幼なじみのマオちゃんから「一緒に来てほしい」と頼まれたのです。
夏休みの恐怖
夏休みが終わる1週間前、夕方。
マオちゃんから「一緒についてきて欲しい。」と頼まれました。ちょっと目立っていた彼女は先輩に目を付けられて呼び出されたのです。
「この子1人で行ったら危ないかも」と思った私は、少し迷ったけど、ついて行くことにしました。
着いた先は、町外れの広い公園の大きな広場。知らない中学生が30人ほど、私たちを囲んでいました。

マオちゃんは呼ばれたけど、私は名前も知られていません。名前を聞かれて答えた瞬間、「生意気だ」と言われ、いちゃもんをつけられたのです。
その後、マオちゃんと順番に、公衆トイレに連れて行かれ、トイレの個室で1対3で暴力を受けました。蹴られ、殴られ、まるでドラマの中の光景のようでした。
助けが入る
幸い、地域のおじさんがあやしいと思って声をかけてくれました。

その地域のおじさんの声に、全員が一気に散っていきました。私たちは必死で逃げ、家に戻りました。
しかし、そこからが大変でした。父は激怒し、警察沙汰に。毎日我が家で学校の先生と職員会議。校長・教頭・生徒指導・担任・副担任・父で家で毎日会議って、いま考えたら奇妙な光景でした。
「うちの子は心臓が悪いんだぞ!何かあったらどうしてくれる!」
父の怒りに、先生たちは真剣に対応してくれました。
学校再開と未来への決意
夏休み明け、学校が始まると、先輩たちの暴言は毎日続きました。
「殺すぞ」「ふざけんな」――胸が張り裂けそうな日々。でも、先生たちが毎日守ってくれました。その姿を見て、私は心から思いました。
「私も、こうして誰かを守れる人になりたい」
それが、私が学校の先生になりたいと思ったきっかけです。
おわりに
病気や制限がある生活でも、守られるべきものや、自分が守りたいものがあります。あの経験が、私を少しずつ強くし、未来への道を示してくれました。
制限があっても、恐怖の中でも、選択できること、立ち上がれることは必ずあります。
そしてそれは、きっと誰にとっても大切な力になります。


