先天性心疾患を抱えながら生きていると、保険のことは頭の痛い問題です。
持病があると普通の保険には入りにくい。でも何かあったときのことを考えると、無保険でいるのも不安。
私も長い間そのはざまで悩んでいました。
結論から言います。今の私は医療保険に入っていません。
なぜやめたのか。その経緯を全部書きます。ただし、これは公務員・教員という立場があってこその判断です。同じ境遇の方には参考になるかもしれないし、民間企業の方には当てはまらない部分もある。そのことを最初に伝えておきます。
先天性心疾患は、保険に入るのが大変
まずここから話さないといけません。
一般的な医療保険に入ろうとすると、告知義務があります。「過去に大きな病気をしたことがありますか」という質問に正直に答えると、だいたい審査落ちします。
さらに多くの保険では、告知だけでは足りなくて病院に診断書を書いてもらう必要があります。これが地味に大変で、時間もお金もかかる。そして書いてもらっても「引受不可」で終わることも珍しくない。
先天性心疾患を抱えて生きていると、こういう「普通じゃない」壁がいろんな場面で出てきます。保険もそのひとつです。
義母が明治安田に入れてくれた
私が最初に医療保険に入ったのは、義母のおかげでした。
「あなたは保険に入っておかないとだめよ」と言って、明治安田生命の保険を手続きしてくれたんです。
ありがたかった。本当に。
ただ、月の保険料が1万円を超えていました。
3児の母、先天性心疾患の医療費もある。毎月1万円以上は家計にじわじわ効いてきて、「これ、続けられるかな……」と思い始めました。
メットライフに乗り換えた
そこから保険の見直しを始めました。
いくつかの保険会社に話を聞いたり、ネットで調べたり。そんな中で乗り換えたのが、メットライフ生命の引受基準緩和型医療保険でした。
決め手は3つです。
1. 持病持ちでも入れた
引受基準緩和型は、一般の保険より審査基準がゆるやかな保険。先天性心疾患があっても入れました。
2. 月3,200円ほどに下がった
明治安田の半額以下。家計への負担がぐっと減りました。
3. 自己申告で入れた
病院に診断書を書いてもらう必要がなく、自分で健康状態を申告するだけで手続きできました。先天性心疾患を抱えていると、この「書類不要」がどれだけ助かることか。
メットライフには5〜6年加入しました。
人工弁の手術、病室でつっかかった話
メットライフに入って数年後、人工弁の手術を受けました。
手術費用は約600万円。
高額療養費制度を使えば持ち出しはほぼないはず——そう思っていたのに、請求書を見て目を疑いました。約30万円の自己負担が発生していたんです。
「おかしくないですか?」
病室で、担当者につっかかりにいきました(笑)。
説明によると、人工弁のような人工物を体内に入れる手術は、材料費が高額療養費の対象外になる部分があるとのこと。制度の仕組みとしてそうなっているらしく、それが30万円に膨らんだ理由でした。
「それはおかしい」と思いながらも、その場ではどうにもなりませんでした。
ところが、退院後しばらくして共済組合から通知が届きました。
共済組合には段階的な補助制度があって
共済組合には、高額療養費に上乗せして支給される『付加給付(一部負担金払戻金)』という独自の制度があって、高額療養費でカバーしきれなかった部分を後から補填してくれる仕組みがあったんです。戻ってきた金額は約27万円。
結果、実質の持ち出しは約3万円になりました。
「公務員ってこんなに手厚いのか……」と、正直驚きました。
そして、保険をやめた
人工弁の手術を終えて、改めて考えました。
「自分に民間の医療保険って、本当に必要か?」
共済組合がこれだけカバーしてくれるなら、民間保険に毎月お金を払い続ける意味はどこにあるのか。
答えは「今の自分には必要ない」でした。
毎月の保険料を将来の通院費や生活費の余裕として手元に残しておく方が、自分の状況には合っていると判断しました。今は保険をやめて、その分を体調管理や日々の暮らしに使っています。
ただし、この決断は『教員を続ける限り』有効なものです。
もし将来、退職して民間企業に転職したり、フリーランスになったりすれば、
この手厚い共済の保障はなくなります。
そのリスクも含めて、
私は『今は保険料を貯金に回す』という選択をしました。
公務員・教員の方へ、まず確認してほしいこと
最後に伝えたいのはここです。
保険に入る前に、共済組合の保障内容を確認してください。
民間の医療保険と重複している部分がかなりあるはずです。私がそうだったように、共済があるから民間保険が必要ないケースもあります。
逆に言うと、民間企業にお勤めの方やフリーランスの方には、この話は当てはまりません。公務員・準公務員だからこその判断であることを忘れないでください。
先天性心疾患を抱えながらお金のことを考えるのは、本当に大変です。保険、医療費、働き続けられるか——。
このブログでは、そういうリアルな話も続けて書いていこうと思っています。



